只野真葛没200年記念講演会「只野真葛と只野家」
只野真葛(ただのまくず)は「江戸時代の清少納言」とも称され、当時としては非常に珍しい女性の作家・思想家として著名な人物です。中新田に領地を持っていた伊達家臣只野家に嫁いだことから加美町に縁が深く、今年は没後200年にあたります。
それを記念して、加美町中新田にあった只野家の領地の歴史と、真葛の人生および著作に関してお話しいただく講演会を開催いたします。
また当日は、只野真葛直筆の短冊・掛軸を展示いたします。ぜひご参加ください。
【日時】 令和7年11月30日(日曜日)13:30~16:00(開場13:00)
【会場】 中新田公民館ホール
【定員】 定員100名 (入場無料、要申込)
【講演内容】 「只野真葛の人生と著作」 東北学院大学東北文化研究所特別研究員 菊池慶子氏
「仙台藩士只野家の中新田屋敷」 元仙台市史編さん室長 菅野正道氏
【問合せ・申込】 生涯学習課0229-69-5113
〇只野真葛 (1763―1825)
江戸後期の文学者、思想家。名はあや子(綾子・文子。まちとも)。
仙台藩医で、ロシアとの交易を主張した『赤蝦夷風説考』(あかえぞふうせつこう)の著者工藤平助の長女として、江戸築地に生まれ、出入りする蘭学者・国学者を身近に見て育つ。27歳の初婚に破れ、35歳で工藤家を継ぐ弟のために仙台藩士只野伊賀と再婚し、仙台に下る。45歳のとき、その弟を亡くし、苦悶する。
49歳から翌年にかけて、自らが見聞した父をはじめとする家族や周辺の人々について記した『むかしばなし』を執筆。55歳のとき、江戸後期の社会と人間を考察し批判した『独考』(ひとりかんがえ)を著す。支配的な価値観にとらわれない、大胆で独創的な著作である。その出版を企図して曲亭馬琴に添削と助力を依頼。だが、はじめ好意的だった馬琴から、9か月後、猛烈な反駁の書『独考論』を送られて、再び世に問うことなく、仙台で没した。 (日本大百科全書より)








更新日:2025年11月10日