○加美町自然環境等と再生可能エネルギー発電設備設置事業との調和に関する条例
令和3年12月14日
条例第27号
(目的)
第1条 この条例は、本町の豊かな自然環境や田園環境、美しい景観及び安全・安心な生活環境(以下「自然環境等」という。)の保全と再生可能エネルギー発電設備設置事業との調和を図るために必要な事項を定めることにより、自然環境等に配慮した、現在と未来の町民が安全で健康的、文化的な生活を営むことができる良好な環境を創っていくことを目的とする。
(1) 再生可能エネルギー 非化石エネルギー源のうち、エネルギー源として永続的に利用することができる太陽光(太陽熱を含む。)、風力、水力、地熱及びバイオマス(動植物に由来する有機物であってエネルギー源として利用することができるもの。)をいう。
(2) 再生可能エネルギー発電設備 再生可能エネルギー源を電気に変換する設備及びその附属設備(送電に係る電柱等を除く。)をいう。
(3) 事業 再生可能エネルギー発電設備を設置する事業(当該事業のために行なわれる土地の造成工事(立木の伐採、切土、盛土等を含む。)を含む。)をいう。
(4) 事業者 事業を計画し、これを実施する者(国及び地方公共団体を除く。)をいう。
(5) 事業区域 事業を行う一団の土地(再生可能エネルギー発電設備に附属する管理施設、変電施設、緩衝帯等に係る土地を含む。)の区域であって、柵、塀等の工作物の設置その他の方法により当該一団の土地以外の土地と区別された区域をいう。
(6) 建築物 建築基準法(昭和25年法律201号)第2条第1号に規定する建築物をいう。
(7) 行政区 加美町区長等に関する条例(平成15年加美町条例第9号)第2条の別表第1に規定する区域の行政区をいう。
(8) 住民等 事業区域を含む行政区又は事業の実施により自然環境等に一定の影響がある区域(以下この号において「事業影響区域」という。)に居住する者、及びこれらに所在する法人その他団体、並びに事業影響区域に土地又は建築物を所有する者をいう。
(9) 土地所有者等 事業区域の土地の所有者、占有者及び管理者をいう。
(10) 廃棄物 廃棄物の処理及び清掃に関する法律(昭和45年法律第137号)第2条第1項に規定する廃棄物をいう。
(基本理念)
第3条 本町の豊かな自然環境等は、町民の長年にわたる努力により形成されてきた町民共通のかけがえのない財産であり、将来にわたってその恵沢を享受し、持続可能な未来を構築できるよう、町民の意向を踏まえて、その保全及び活用が図られなければならない。
(町の責務)
第4条 町は、基本理念に基づき、この条例の適切かつ円滑な運用を図らなければならない。
(事業者の責務)
第5条 事業者は、関係法令及びこの条例を遵守するとともに、自然環境等に十分配慮し、住民等との良好な関係の保持並びに地域振興に寄与するよう努めなければならない。
2 事業者は、再生可能エネルギー発電設備及び事業区域の適正な管理を行わなければならない。
3 事業者は、事業で発生する廃棄物を適正に処理するとともに、事業を廃止しようとするときは、速やかに、再生可能エネルギー発電設備を撤去し、及び適正に処分し、並びに事業区域に係る土地を原状に回復しなければならない。ただし、土地所有者等と協議の上、原状回復の措置を要しないと認めたものは、この限りではない。
4 事業者は、事業廃止後に前項に規定する対策を速やかに講じるため、必要な資金を確保しなければならない。
(町民の責務)
第6条 町民は、基本理念に基づき、町の施策及びこの条例に定める手続きの実施に協力するよう努めなければならない。
(土地所有者等の責務)
第7条 土地所有者等は、基本理念に基づき、事業により、自然環境等を損ない、又は災害の発生を助長するおそれのある事業を行おうとする事業者に対し、当該土地を使用させることのないよう努めなければならない。
2 土地所有者等は、事業により、自然環境等を損ない、又は災害若しくは生活環境への被害等が発生することのないよう、事業者に対して当該土地を適正に管理するよう求めなければならない。
(適用を受ける事業)
第8条 この条例の規定は、発電出力10キロワット以上の事業に適用する。ただし、太陽光を再生可能エネルギー源とする事業で、次に掲げるものについては、この限りではない。
(1) 建築物の屋根又は屋上に設置する事業
2 この条例の規定は、既に設置された再生可能エネルギー発電設備を増設することにより、前項に規定する発電出力以上となる事業においても適用する。
(禁止区域)
第9条 町長は、土砂災害その他の災害が発生するおそれが極めて高いと認められる次に掲げる区域を禁止区域に指定する。
(1) 砂防法(明治30年法律第29号)第2条の砂防指定地
(2) 森林法(昭和26年法律第249号)第25条第1項の保安林
(3) 地すべり等防止法(昭和33年法律第30号)第3条第1項の地すべり防止区域
(4) 河川法(昭和39年法律第167号)第6条第1項の河川区域及び同法第54条第1項の河川保全区域
(5) 急傾斜地の崩壊による災害の防止に関する法律(昭和44年法律第57号)第3条第1項の急傾斜地危険区域
(6) 土砂災害警戒区域等における土砂災害防止対策の推進に関する法律(平成12年法律第57号)第7条第1項の土砂災害警戒区域及び同法第9条第1項の土砂災害特別警戒区域
2 事業者は、原則として禁止区域を事業区域に含めてはならない。
(抑制区域)
第10条 町長は、次に掲げる区域のうち特に必要があると認めるときは、規則で定めるところにより、事業者に対し事業の抑制を求めることができる区域(以下「抑制区域」という。)を指定することができる。
(1) 豊かな自然環境及び田園環境が保たれ、地域における貴重な資源として認められる区域
(2) 特色ある景観として良好な状態が保たれている区域
(3) 歴史的又は文化的な特色を有する区域として保全する必要がある区域
(4) 人々が自然と触れ合う活動の場として認められる区域
(5) その他町長が必要と認める事由のある区域
2 事業者は抑制区域を事業区域に含めないよう努めなければならない。
3 町長は、必要があると認めるときは、前2項の規定により指定された抑制区域を変更し、又はその指定を解除することができる。
(住民等への説明等)
第11条 事業者は、次条第1項の規定による協議を行う前に、住民等のうち規則で定めるもの(以下「対象住民等」という。)に対し、事業計画に関する説明会を開催しなければならない。
2 事業者は、設置しようとする再生可能エネルギー発電設備の出力の合計が50キロワットに満たない場合には、住民への戸別訪問その他適当な方法をもって対象住民等に事業計画を周知することにより、前項の説明会に代えることができる。
4 対象住民等は、規則で定めるところにより、事業者に対し、事業計画について意見を申し出ることができる。
5 事業者は、前項の規定による意見の申出があったときは、規則で定めるところにより、当該申出をした対象住民等と協議しなければならない。
6 事業者は、対象住民等の理解が得られるよう努めるものとする。
(協議の届出)
第12条 事業者は、第8条に規定する事業を実施しようとするときは、規則で定めるところにより、当該事業に関する計画(以下「事業計画」という。)を町長に届け出て協議しなければならない。
2 事業者は、前項の規定により届け出た事業計画を変更しようとするときは、速やかに、その旨を町長に届け出て協議しなければならない。ただし、事業計画の変更が規則で定める軽微なものについては、この限りではない。
(協議結果の通知)
第13条 町長は、前条の規定による協議が終了したときは、事業者に協議の結果を通知するものとする。
2 町長は、必要に応じて前項の通知に意見を付すことができる。
3 事業者は、正当な理由がない限り、第1項の通知を受けるまでは、工事に着手してはならない。
(工事に係る着手等の届出)
第14条 事業者は、工事に着手し、又は工事を完了し、中止し、若しくは中止していた工事を再開するときは、速やかに、その旨を町長に届け出なければならない。
(工事の確認)
第15条 町長は、前条の規定による届出があったときは、速やかに、当該事業区域を確認するものとする。
(地位の承継)
第16条 事業者から相続、売買、合併又は分割によりその地位を承継した者は、承継の日から起算して30日以内に、規則で定めるところにより、その旨を町長に届け出なければならない。
(災害及び事故発生時の対応)
第17条 事業者は、事業区域内における災害及び当該災害に起因する自然環境及び生活環境への被害が発生するおそれがあると認められるときは、速やかに現地を確認し、早急に必要な措置を講じるとともに、地域住民等に周知し、町長に通報しなければならない。
3 事業者は、事業の実施に伴い事故等が発生したとき又は住民等と紛争が生じたときは、自己の責任においてこれを解決し、再発防止のための措置を講じなければならない。
(事業の廃止等)
第18条 事業者は、事業を廃止するときは、規則で定めるところにより、速やかに、その旨を町長に届け出なければならない。
2 事業者は、再生可能エネルギー発電設備の撤去が完了したときは、撤去を完了した日から起算して30日以内に町長に届け出なければならない。
(報告及び立入調査)
第19条 町長は、この条例の施行に必要な限度において、事業者に対し、報告若しくは資料の提出を求め、又は町の職員を事業区域に係る土地に立ち入り、当該事業に関する事項について調査させ、若しくは関係者に質問させることができる。
2 前項の規定により立入調査をする町の職員は、その身分を示す証明書を携帯し、関係者の請求があったときは、これを提示しなければならない。
3 第1項の規定による立入調査権限は、これを犯罪捜査のために認められたものと解してはならない。
(助言、指導又は勧告)
第20条 町長は、必要があると認めるときは、事業者に対して、必要な措置を講ずるよう助言又は指導を行うことができる。
(2) 第12条第1項の規定による協議をしない、又は虚偽の協議をしたとき。
(3) 第11条第4項の規定による意見の申出をした対象住民等との協議をしなかったとき。
(4) 第13条の規定による通知を受ける前に事業に係る工事を着手したとき。
(5) 前条第1項の報告若しくは資料の提出をせず、若しくは虚偽の報告若しくは資料の提出をし、又は立入調査を拒み、妨げ、若しくは忌避し、若しくは質問に答弁せず、若しくは虚偽の答弁をしたとき。
(6) 事業が自然環境等に重大な影響を与えるおそれがあると認められるとき。
(7) 前各号に掲げるもののほか、町長が特に勧告する必要があると認めるとき。
(公表)
第21条 町長は、前条第2項の規定による勧告を受けた事業者が、正当な理由なく当該勧告に従わないときは、当該勧告に従わない事業者の氏名及び住所並びに当該勧告の内容を公表することができる。
2 町長は、前項の規定による公表をしようとするときは、あらかじめ、加美町行政手続条例(平成15年加美町条例第12号)第3章第3節の規定の例により、当該事業者に弁明の機会を与えなければならない。
(委任)
第22条 この条例の施行に関し必要な事項は、規則で定める。
附則
(施行期日)
1 この条例は、令和4年3月1日から施行する。
(経過措置)
2 この条例の規定は、この条例の施行の日から起算して90日を経過する以後に着手する事業について適用する。
附則(令和7年4月1日条例第16号)
(施行期日)
1 この条例は、公布の日から施行する。
(経過措置)
2 この条例による改正後の加美町自然環境等と再生可能エネルギー発電設備設置事業との調和に関する条例(以下「新条例」という。)の規定は、この条例の施行の日(以下「施行日」という。)以後に新条例第12条に規定する協議の届出を行うものについて適用し、施行日前に改正前の加美町自然環境等と再生可能エネルギー発電設備設置事業との調和に関する条例第9条に規定する届出をしたものについては、なお従前の例による。