【ふるさと納税クラウドファンディング】バッハホールパイプオルガン修繕プロジェクト

椎名雄一郎氏(オルガニスト/東北学院大学 教授)もプロジェクトを応援しています!
私が初めてバッハホールで演奏したのは1993年のこと。
その後、2005年、そして2021年に演奏してきましたが、再訪するたびに音の変化が感じられます。それはまるで、ホールとパイプオルガンが時を重ね、“熟成”していくかのようです。
バッハホールのパイプオルガンは、ドイツで修行しマイスター資格を有する日本人の職人・須藤氏が手がけたもので、日本の音楽ホールに設置された国産オルガンとしては最初の一台です。
須藤氏は手がけたパイプオルガンを我が子のように本当に大切に思っており、完成してからもなお、音を研究し、改良・調整が重ねる生粋の職人。
バッハホールのパイプオルガンもまた、完成から今日まで、須藤氏の手によって調整され、訪れる人たちに感動の音楽体験を届けてきました。
これはもはやただの楽器ではありません。文化財として大切に未来へ残していって欲しいと思います。
また、加美町のような地方の町に、子どもたちが本物のパイプオルガンに触れられる環境があること自体が大変素晴らしいことです。
私の担当する授業にも加美町から通っている学生がおりますが、バッハホールは町の誇りだと語ってくれました。
地方に住むこどもたちが、都会に住むこどもたちと変わらず、文化を享受できる環境を守るという意味でも、私はこのプロジェクトを応援しています!
バッハホールの音色を聴き、憧れを抱いた子どもたちが、未来の音楽家として羽ばたいてくれたら嬉しいですね。
パイプオイルガンの音色を、バッハホールの響きを、
そして、ここで育まれる文化を未来へ繋いでいくために、ご支援をよろしくお願いいたします。
中新田バッハホールとは
宮城県加美町にある中新田バッハホールは、1981年2月に誕生した、クラシック音楽専用のホールです。
当時は地方自治体による多目的ホールの建設が相次いでいましたが、旧中新田町(現・加美町)は、「バッハのような普遍的で歴史的な芸術に地域の人々が触発され、文化を創造する」という明確な思想のもと、小さくとも質の高い音響を備えたホールづくりを目指しました。これは、全国に広がる公立の専用ホール・劇場の先駆け的存在となりました。
「ササニシキの産地として知られる中新田の田んぼの真ん中に誕生」したことから、「田んぼの中のコンサートホール」としても注目を集めました。
ホールは、各公演に最適な音響を生み出す残響可変装置や、バッハの演奏に欠かせないパイプオルガンを備え、音楽の殿堂としての地位を確立しました。開館以来、国内外の著名な演奏家による質の高い公演を数多く企画・実施し、地域文化の創造拠点となっています。
また、ホールを核とした町づくりが進められています。具体的には、1987年に開校した「バッハホール音楽院」が地域の子どもたちへの音楽普及活動に取り組み、さらに2014年には町民オーケストラ「バッハホール管弦楽団」が創設されるなど、地域に根差した音楽活動が活発に行われています。
その活動は高く評価され、1989年にサントリー地域文化賞、2017年には地域創造大賞(総務大臣賞)を受賞しています。中新田バッハホールは、地方からの文化発信の象徴として、現在も地域にとって大きな誇りとなっています。


バッハホールの「魂」、パイプオルガン
バッハホールのパイプオルガンは、日本の須藤オルガン工房によって制作されました。須藤オルガン工房は、国内の数多くのホールや教会にオルガンを納めていることで知られています。
当館がクラシック音楽、特にバッハの音楽の演奏に最適な空間を目指していたため、設計当初からパイプオルガンの設置が計画されていました。「地方自治体が独自にオルガンを備える」という点でも、当時としては画期的な試みでした。その響きは「優しく」「オーソドックスな音」と評されることがあり、ホールの超一流の音響効果と相まって、神聖で独特な響きを生み出しています。
このパイプオルガンは、ホールが国内外から注目を集め、一流の音楽家を惹きつける上で、欠かせない役割を果たしています。
また、ホールの音楽院でのレッスンにも活用され、地域の生涯学習にも貢献しています。
中新田バッハホール開館以来、変わることなくホールの中心でその荘厳な響きを奏でてきたパイプオルガンは、当ホールの「魂」であり、地域文化の象徴です。

パイプオルガンの「いま」
1984年に設置されたこのオルガンは、以来40年以上にわたり、国内外の演奏家による数々の名演を支え、多くの皆様に感動を与えてまいりました。その音色は、まさにバッハホールの誇る超一流の音響効果と一体となり、「田んぼの中のコンサートホール」を特別な存在にしてきました。
しかしながら、長い年月が経過し、この貴重な楽器にも老朽化の波が押し寄せています。
パイプへの送風を担うふいごの皮革の劣化、アクション機構の摩耗、さらには記憶装置の劣化など、経年による影響が顕著になりつつあります。このままでは、オルガン本来の豊かで正確な音色を維持することが困難になり、皆様に最高の音楽体験をお届けすることができなくなる恐れがあります。
私たちは、この偉大な楽器が今後も末永く、未来の世代へと受け継がれ、豊かな響きを奏で続けるために、このたび大規模な修繕を実施することを決定いたしました。
今回の修繕は、単なる応急処置ではなく、オルガンの生命線である主要部品の交換やオーバーホールを伴う、極めて重要な作業となります。
中新田バッハホールのパイプオルガンは、かけがえのない町の宝です。皆様の温かいご理解とご支援が、未来へ響くこの特別な音色を守る力となります。
どうか、この「魂の楽器」修繕プロジェクトに、ご支援とご協力を賜りますよう、心よりお願い申し上げます。
「ユメノトビラ」オルガンの調べは夢の世界への扉。皆を感動で包みたい!


インフォメーション
開催日時
2025年11月14日~2026年1月31日
目標金額
500万円








更新日:2025年11月21日