八月一日よりチケット発売!岡本喜八が描いた「戦争」
令和7年度優秀映画推進事業



主催
加美町優秀映画鑑賞推進事業実行委員/国立映画アーカイブ
協力
株式会社オーエムシー
特別協力
文化庁/一般財団法人日本映画製作者連盟/全国興行生活衛生同業組合連合会/松竹株式会社/東宝株式会社/東映株式会社/株式会社KADOKAWA
プログラム
(1)「独立愚連隊」1959年
10:50~12:40(108分)
会場入れ替え
(2)「日本のいちばん長い日」1967年
13:20~16:00 (157分)
―映画解説―
独立愚連隊 [1959年 東宝]

解説
成瀬巳喜男、マキノ雅弘らに師事した岡本喜八は、デビュー作『結婚のすべて』(1958)で斬新な娯楽映画の旗手として注目され、翌年『独立愚連隊』を世に送る。太平洋戦争末期の北支戦線を舞台に、独立愚連隊と称する前線の哨隊で命を絶った弟の死に不審を抱いた元軍曹が、従軍記者に扮して部隊に潜入、事件の背後に潜む上官の不正を暴きだす。シナリオ作家協会賞を受賞した自作の脚本をもとに、西部劇のエッセンスをパロディとして活かしながら、日本映画の伝統には見られない活劇調の戦争映画を作り上げた。終戦時に予備士官学校に籍を置いていた岡本の戦争に対する屈折した思いが、アクション映画の意匠から滲み出てくる。バタ臭い魅力を放つ佐藤允を主役に、中丸忠雄、中谷一郎、ミッキー・カーチスら個性派俳優、鶴田浩二や三船敏郎が各々ユニークな役どころを演じ、痛快な娯楽作を盛り立てている。本作のヒットにより、「独立愚連隊」はシリーズ化され、その後、岡本は大作『日本のいちばん長い日』(1967)を手がけることになる。
日本のいちばん長い日 [1967年 東宝]

解説
いま私たちはこのようにおびただしい同胞の血と汗と涙であがなった平和を確かめ、そして日本と日本人の上に再びこのような日が訪れないことを願うのみである
ただそれだけを
1945(昭和20)年8月14日正午、御前会議によるポツダム宣言受諾の決定から、翌日正午の天皇による玉音放送にいたるまでの一日を描き、「大宅壮一編」として出版された半藤一利のノンフィクションを原作に、東宝がその前身となる写真化学研究所(P.C.L.)のスタジオ建設から35周年を記念する作品として映画化。橋本忍の脚本を得て、岡本喜八監督が日本映画界を代表する男優陣総出演ともいえるキャストを、メリハリのある演出でさばき、日本映画史に一ページを画する大作に仕上げた。天皇による詔勅の文面が決定されるまでの前半は、陸相と海相とのやりとりに見られる緊迫した言葉のドラマを軸に展開され、後半は一転、終戦を阻止しようとする陸軍青年将校らによるクーデター計画を中心に、厚木航空隊、横浜警備隊の動きを絡ませながら、怒涛のようなテンポによる活劇が繰り広げられる。天皇が詔勅を録音するシーンと厚木基地での出撃場面のカットバックなど、戦中派である岡本のやるせない思いが細部にまでしみわたり、先の見えない国難に戸惑う者たちの心情が観る者の胸に迫ってくる。本作の成功により、東宝は以後6年間に亘り、「8.15シリーズ」と称した戦争映画を連作、岡本も1971年に再び大作『激動の昭和史 沖縄決戦』を手がけている。「キネマ旬報」ベストテン第3位。
インフォメーション
―日時―
<開催日>
2025年9月21日(日曜日)
<会 場>
中新田文化会館(中新田バッハホール)
―チケット情報―
<鑑賞料金>
入れ替え制:1本500円
通し券800円(100枚限定)
8月1日よりバッハホール窓口にてチケット発売開始!
ーアクセスー
<宮城交通高速バス>
宮城交通高速バスホームページ:http://www.miyakou.co.jp/cms/express/desc/29/
更新日:2024年07月23日