○加美町有林野管理条例

平成15年4月1日

条例第165号

(趣旨)

第1条 この条例は、地方自治法(昭和22年法律第67号)第237条第2項の規定に基づき、加美町有林野(以下「林野」という。)の管理について定めるものとする。ただし、公有林野官行造林法及び県行造林並びに公社造林に関する規定により、国及び県との契約に係る公有林野官行造林地並びに県行造林・公社造林地及び地元集落と契約による地上権設定地又は牧野については、この限りでない。

(処分の制限)

第2条 林野は、管理経営上特に必要ある場合、又は土地を直接公共の用に供する場合のほかは、売払、譲渡、交換又は権利の設定その他の処分をすることができない。

(林野の区分)

第3条 林野は、管理上次の区分より経営する。

(1) 営林地区

(2) 放牧地区

(3) 開墾地区

2 前項の地区の区域及び面積は、森林経営計画の定めるところにより、議会の議決を経て定める。

(払下げ等権利取得の相手方の順序)

第4条 林野の権利の相手方は、次の順序による。

(1) 縁故集落民、林野統一の場合における寄附集落民で現にその集落に居住する者

(2) その他の町民で、現に住居を構え、公租、公課を負担する者

(管理の費用)

第5条 林野より生ずる収入は、その管理の経費に充てるほか、町議会の議決を経て、町基本財産又は一般会計に繰り入れるものとする。

(営林地区)

第6条 営林地区は、次に掲げる区分に分け、これを管理する。

(1) 直営林 森林法(昭和26年法律第249号)の定めるところにより、知事の認定を受けた加美町森林整備計画により経営する地域

(2) 部分林 その収益を分収する契約によって設定経営する地域

(3) 貸付林 地上権設定又は賃貸契約により営林のためにする目的をもって町民に貸付け経営させる地域

(部分林)

第7条 部分林は、その収益を分収する契約で設定する。ただし、町長の定める人工造林面積(以下「分収対象面積」という。)の間伐及び分収対象面積以外の地域から生じた収入は、相手方の所有とし分収はしない。

2 部分林の分収歩合は町が1、相手方9の比率とする。

3 部分林の契約期間は45年を期限とするも、その期限までに相手方より次条に規定する地上権の権利放棄の申し出がない限り更新するものとする。

4 部分林は、相互の権利尊重のため地上権を設定することができる。

5 部分林は、全面積のうち分収対象面積については、所定の期間に植栽を完了しなければならない。

6 分収対象面積以外の地域については、施業計画を樹てて町長の承認を得なければならない。

7 部分林は、町長の承認を得ないで権利の譲渡又は転貸等をすることができない。

8 部分林の相手方で負う義務不履行のときは、収益分収歩合を逓減することができる。

(部分林設定)

第8条 前条に定めるもののほか、町有林野部分林設定については、別に定める。

(貸付林)

第9条 貸付林の存続期間は、1伐期間とし、45年を超えることができない。

2 第7条第7項の規定は、貸付林について、これを準用する。

(放牧地区)

第10条 放牧地区は、町内で家畜を飼養する居住者に使用させる区域とする。

2 第7条第7項の規定は、放牧地区について、これを準用する。

(貸付対象)

第11条 放牧地区は、放牧の目的で貸付使用させることができる。ただし、家畜の生産団体を貸付対象とする。

(使用者の管理責任)

第12条 前条の使用者は、使用期間中、放牧管理の一切の責任を負うものとする。

2 契約の条項に違反したときは、契約を解除し又は一定期間その使用を停止することができる。

(開墾地区)

第13条 開墾地区は、田畑及び宅地敷等のために、使用させる区域とする。

2 第7条第4項の規定は、開墾地区にこれを準用する。

(境界標の設置)

第14条 開墾地区の貸付けを受けた者は、自己の費用をもって、その区域を明らかにするため、境界標を設置しなければならない。

(開墾完了期間)

第15条 開墾地区の貸付けについては、事業の開始及び完了期間を定めなければならない。

2 前項の開始時期に事業に着手しないとき、若しくは完了期間内に完了せず、又は完了期限後完了の見込みがないとき、あるいは所定の納期限に貸付料を納付しないときは、契約を解除するものとする。ただし、この場合、町は、相手方の投じた費用の賠償の責めは負わないものとする。

(産物売払)

第16条 町長は、林野生産物を売却するときは、競争入札に付さなければならない。ただし、次に該当するときは、競争入札によらないことができる。

(1) 町民に対する茸原本・薪炭材及び非常災害により破損又は流失した営造物の修繕用材として売払いするとき。

(2) 前号に規定するほか、町長が特に必要と認めたとき。

(職員の設置)

第17条 林野の管理経営の完璧を期するため、若干人の補助職員を設置することができる。

2 前項の職員は、非常勤とする。

(町民の林野愛護の義務)

第18条 本町住民は、林野に対し愛林保護の義務あることはもちろんとし、進んで次のことを遵守しなければならない。

(1) 樹木を損傷しないこと。

(2) みだりに放牧しないこと。

(3) みだりに土石を採取しないこと。

(4) みだりにたき火しないこと。

(5) 標識を損傷しないこと。

(6) 治山・治水上又は営林上、障害となる行為をしないこと。

2 前項の規定に違反した者に対する林野における権利は、これを認めないことがあるものとする。

(加害発言についての措置)

第19条 林野において、火災、誤盗伐、漫懇、漫用その他被害を発見した者は、速やかに町長、職員又は最寄りの看視員、区長に報告し、同時に適正な措置を講じなければならない。

2 前項の加害者に対する措置は、町議会の議決による。

(貸付け)

第20条 林野は、管理経営上支障がないときは、これを貸付けることができる。

(貸付期間)

第21条 貸付期間は、耕地、宅地、道路その他の用途によって定め、その期間を更新することができる。

(1) 植樹ある場合は、第11条第1項の期間内

(2) 家屋、倉庫等の不動産の設置については、30年以内

(3) その他の場合にあっては、10年以内

(貸付料)

第22条 林野の貸付料の徴収については、別に定めるところによる。

(委任)

第23条 この条例の施行に関し必要な事項は、町長が別に定める。

(施行期日)

1 この条例は、平成15年4月1日から施行する。

(経過措置)

2 この条例の施行の日の前日までに、合併前の小野田町有林野管理条例(昭和22年小野田町条例第22号)又は宮崎町林野条例(昭和34年4月1日公布)の規定によりなされた処分、手続その他の行為は、それぞれこの条例の相当規定によりなされた処分、手続その他の行為とみなす。

(平成19年3月12日条例第9号)

この条例は、平成19年4月1日から施行する。

(平成24年3月21日条例第13号)

この条例は、平成24年4月1日から施行する。

加美町有林野管理条例

平成15年4月1日 条例第165号

(平成24年4月1日施行)